■児童虐待1万件増?近隣住民などの通報増える(YOMIURI ONLINE 7/20)


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110720-OYT1T00671.htm

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全国の児童相談所で対応した件数が、2010年度は前年度より1万件以上多かった、という記事です。東日本大震災の影響で、宮城県福島県仙台市のデータが含まれていないとのことなので、実際にはもっと多いということになるかもしれません。



もちろん、これは単純に「増えた」というよりも、「通報される件数が増えた」と見るのが妥当でしょう。

記事では大阪市西区で幼い姉弟が放置されて死亡する事件など、社会的な関心を集める虐待事件が多発したことが、虐待防止への関心が高まった背景にあるという厚生労働省の分析を紹介しています。



・・・が、実は朝日ではもう少し付け加えられていました。



児童虐待対応5万件突破 10年度1万件増
asahi.com 7/20)


http://www.asahi.com/national/update/0720/TKY201107200259.html

※リンク切れはご容赦願います。



厚労省は、虐待自体が増えていることに加え、事件をきっかけに地域住民らの関心が高まり、通報が増えたことも件数を押し上げた背景にあるとみている。」



公表されたソースがある記事なので、実際に厚生労働省の分析としては「虐待自体が増えている」ということもあるのでしょう。ただ、読売ではその点には触れなかった、ということになります。



ただ、それだけでもずいぶんと印象は変わってきます。どの程度が「虐待自体の増加」で、どの程度が「通報件数の増加」なのか、細かい分析は難しいのかもしれませんが、両者はいってみれば正反対の傾向を示すものなだけに、何か傾向をつかむための指標が欲しい所です。