■関電の15%節電「納得できない」  関西の主要知事一斉反発(JCASTニュース 6/14)


http://www.j-cast.com/2011/06/14098288.html?p=all

※リンク切れはご容赦願います。



原発や節電をめぐるごたごたは、東日本だけでなく西日本でもあるようですが、関西電力が打ち出した15%の節電要請について、ちょっと気になってしまったのがこのような記事の解説です。



どうして関電だけ突然、「昨年並みの猛暑」が今夏も発生すると想定するのか。「深刻な電力不足」を演出し、大口需要家だけでなく「すべての契約者」に節電を要請し、原発の必要性を実感させるためではないのか――そんな疑問が湧いてくる由縁だ。



今回の15%の要請にあたって、関西電力が根拠として想定したのが「昨年並みの猛暑」。一方中国電力では平年並みの夏を想定しているようです。



さて、打ち出す時期や説明不足の問題はさておき、関西電力中国電力の想定は、どちらが「最悪の事態」を考慮したものでしょうか。



福島原発が「想定外」を連発し、「最悪の事態を考えていなかった甘さ」を指摘される中で、「平年並み」を打ち出す中国電力に「大丈夫か?」という意見が出てこない方が、実は不思議な気がします。



もっとも、記事の最後にあるように、



あまりの混乱に「関電が節電要請を早晩、撤回か修正するのではないか」との見方も浮上している。



ということで、関西電力は撤回するかもしれません。



とりあえず「最悪の事態」を想定したことは示されたわけで、仮に実際に猛暑で不足して大規模停電が発生しても「それを想定しなかったのは知事の責任」という図式を成り立たせることができるからです。

(しかも仮に原発の必要性を実感させるなら、その方がより効果的ということになります。)



そもそも、もし知事の側が「脱原発」をめざしているのであれば、15%を受け入れて、猛暑であっても達成した上で「やっぱり原発はいらないね」と言うのが一番効果的なのです。



さてさて、仮にこのやり取りにそうした駆け引きがあった場合、最終的にはどちらに転ぶでしょうか・・・。