震災直後に有給休暇、土浦市職員3人処分(YOMIURI ONLINE 5/10)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110510-OYT1T00145.htm
※リンク切れはご容赦願います。

あれ?と思ったのは自分だけではないと思いますが・・・。

震災直後に有給休暇を取得した職員が「処分」を受けたという記事。公務員として、非常時に休みをとったことの是非はさておき、処分っておかしくないでしょうか。

有給休暇は、労働側の権利として認められていて、通常その取得が妨げられることはありません。仕事上の支障がある場合に、取り消しを求めることはできますが、それは雇用側の責任で行うことです。
(休む側には「休む理由」さえ本来必要ありません。)

つまり、彼らが休んだことに問題があったとすると、その責任は「本人」ではなく、休みの取り消しを求めなかった「上司」にあるはずなのです。

しかも記事には「災害対応の割り振りがなかった」ともあります。

つまり、役所側は彼らが休むことを前提に災害対応を行っていたということです。
そんな対応をした挙句、後から「組織全体が震災対応に奔走する中、公務員としての使命をきちんと考えるべきだった。残念だ」(市長)って、それはいくらなんでもないのではないでしょうか。

「仕事は終わったけど、残っている人がいるから帰れない。」

そんな日本人の組織観が色濃く現れた対応のようで、ちょっとぞっとしました。当人たちが反省している、というのがまた泣けてきます。

もちろん、一方で「使命感を持って」休日返上で対応をした職員もいたことでしょう。組織やリーダーが考えなければいけないのは、その「返上した」職員にどう報いるかということであって、「返上しなかった」職員を責めることではないよなぁ・・・などと考えてしまいました。