岡田幹事長、予算関連法案「造反考えられない」(YOMIURI ONLINE 2/16)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110216-OYT1T00152.htm
※リンク切れはご容赦願います。

「造反」って何?
それが見出しを見たときの第一印象でした。

造反:体制に逆らうこと。謀反(むほん)を起こすこと。(デジタル大辞泉

国会での法案採決の際にある種「当たり前に」使われている党議拘束や、そういったことへの造反といった行為ですが、考えてみれば不思議な話です。

造反とは誰に対して逆らうことなのか。党でしょうか、それとも国民でしょうか。

現在の民意がどうだ、という話ではありません。

「党への投票」で当選した比例代表の議員であれば、彼らを当選させたのは「党への支持」なので、党の意に沿うのは理にかなっています。違う意見を持つのは、国民の支持に反する行為でしょう。

しかし、小選挙区は違います。党による公認や支援はあったにせよ、最終的に私たちはその政治家個人に対して投票しているのです。基本的な考え方は党として一緒であっても、「個人への支持」に基づいて個々に独立して自らの地域を代表して判断を行うのが、各地域の選挙区より選出された政治家の役割であり、責任のはずなのです。

(乱暴な言い方をすれば、比例代表の政治家は党にとって頭数にすぎませんが、小選挙区の政治家は党と協力関係にあるだけの対等な存在なのです。)

「我々は一枚岩であり、意見が異なるなど考えられない」

という言い方は出来るでしょう。その根拠は結束力の強さであったり、事前の党内での調整への自信であったりするかもしれません。

ですが、

「造反などということは考えられないし、ないようにしたい」
「もしそんなことがあれば、きちんと対処する」

これらの表現には、彼らを当選させたのは党であり、国民ではないという思惑が透けて見えて仕方ないのです。彼らは小選挙区制という投票システムをどのように捉えているのでしょうか。