孤独感・生活苦?高齢者の万引き20年連続増(YOMIURI ONLINE 1/27)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110127-OYT1T00334.htm
※リンク切れはご容赦願います。

人によっては不快に感じるかもしれませんが、あえて言うと「いやどうなんでしょうか」という感じでしょうか。

昨年1年間に万引きで摘発された65歳以上の高齢者が昨年より増加し、統計を取り始めてから(1986年より)でも最悪という記事です。
過去5年間の統計では、少年と成人が減少、全体としても減少する中で、高齢者だけが増加。摘発数なので「捕まっていない」母数は分かりませんが、いずれにしても(減少はさておき)増えていることが想像されます。

しかし、気になってしまったのが、記事の見出しと、さらに記事中で紹介されている警察庁の担当者のコメント。

「高齢の万引き犯は摘発するだけでなく、孤独感の解消や就労支援が必要だ」

とてつもなく違和感を感じるのは、少年の万引きに「孤独感」はないのか、成人の万引きに「就労支援」は必要ないのか、ということです。

実のところ、個人的には子どもの万引きには同情しますが、高齢者を含む大人の万引きにはまったく同情できなかったりします。

例えば「楽しむ」ために子どもが万引きしたとしても、それはきちんと教育しなかった親を含む周囲の大人の責任であり、そうした環境になかった子どもはむしろかわいそうな存在です。しかも実際には「最近のガキは・・・」みたいな感じに受け止められていたりして、二重にひどい話だったりします。

一方、それが悪いことだとしっかり認識し、子どもの道徳心の欠如を嘆いているはずの大人が、「孤独感」や「生活苦」で犯罪を犯してよいのか、さらにその事に同情されて良いのか、という気がするのです。

もちろん警察庁の担当者は、同様に「少年の万引き犯に必要な支援」「成人の万引き犯に必要な支援」というのを口にしていたかもしれません。あるいは、これまでは彼らの支援が中心だったけれども、今後は高齢者向けの支援が必要、という意図でコメントをしたのかもしれません。

それにしても、少なくとも記事として、この扱い方はどうなんだろうか、と思ってしまうのです。