かえって休めない!?観光庁、休暇分散化を撤回(YOMIURI ONLINE 12/16)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101216-OYT1T00549.htm
※リンク切れはご容赦願います。

大型連休になんて、休みたくないよ・・・と思うのは自分だけでしょうか。
長期休暇はとりたいけど、みんなが休むような時に休んだら、仕事の時以上にラッシュに巻き込まれるだけではありませんか。

観光庁が提案していた休暇分散化案を撤回したそうです。もっとも記事を読むと新しい案を用意するだけで発想はあまり変わっていないようで、この人たちは一体何を目的にしているのか、という気になってきます。

少し奇麗事で言うのであれば、必要なのは国が定めた休日以外には休めないような社会風土を変えて、個人ごとに休暇を取れるようにしていくことであって、そのためには「国民の休日」をいくら増やしても無理な気がするのです。

そこで思い切って休日を減らす。
この際だから祝日も休日ではなくしてしまいます。

そのかわり、年間の総労働時間に対する縛りを厳しくする。
サービス残業をどう防ぐかという点については議論が必要ですが、自ら休みを設定せざるをえない状況に追い込むわけです。

そもそも、休暇というのは、天や国から与えられるものではなく、自ら勝ち取るものでしょう。産業革命当時、労働者に休暇はあったか。ある意味では先輩労働者たちの血のにじむような闘争があって、「労働者の休暇」というものがあるのだと考えれば、それを継承していくのも、やはり努力の必要なことなのかもしれません。

・・・というのは厳しい話なので、では「観光」庁という視点で考えるのであれば、「観光控除」のようなものを用意するのはどうでしょう。観光庁としては、休んでも旅行してくれなければ意味がないわけで、そこにインセンティブが働くようにするのです。

企業の発行する「休暇証明」と、旅行先の役所や宿泊施設が発行する「観光証明」があれば、一定額が控除されるようにするみたいな方法は、お役所にとっても仕事が(権益が)増えて万々歳ではないでしょうか。出張を観光扱いにしてずるをするようなケースが増えそうですが、ようは「人が動くこと」と考えれば、それもある程度はありなわけです。
(少なくとも出張先で多少なりともお金を落とすでしょうし。ま、家族同伴でないと認めないという方法もありますが。)

それにしても、そうやってまで休ませて遊ばせることに本当に意味があるのか・・・。