消費者の環境意識が低下 生活への不安で余裕なく(ECO JAPAN 12/9)

http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20101207/105461/
※リンク切れはご容赦願います。

マクロミルが実施したアンケートによると、消費者の環境意識が低下する傾向にあるそうです。20〜59才の男女1000人へのアンケートによると、普段の生活の中でエコロジーを意識している人の割合が、2年前に比べて10ポイントほど低下しているとのこと。

「環境問題に取り組んでいる企業の商品・サービスを利用したい」
「節約することで、エコロジーに貢献できていると感じる」
といった項目に「あてはまる」と回答する人の割合も2年前に比べると低くなっています。

もっとも、2回目の調査ということもあり、今回の数値を高いとみるか低いとみるかは評価が分かれても良いでしょう。「環境問題に取り組んでいる企業の商品・サービスを利用したい」と考えている人は40.9%に「とどまる」と書かれていますが、それでも4割の人がそう考えていると捉えることもできます。

前回より9.9ポイントの低下はもっとも大きな下げ幅だそうですが、前回の方をバブルと考えてしまっても良いかもしれません。

そもそも、環境に「配慮している企業」「配慮していない企業」の違いがどれだけあるでしょうか。というか、一般的に広く認知された商品を持つ企業で、環境に「配慮していない」企業を挙げろと言われても、その方が困ってしまう気がします。

さて、記事には「景気の先行きが不透明なことから生活への不安が増し、従来より環境を意識する余裕がなくなっているようだ」とあります。これがふと引っかかりました。

環境に配慮するというと、「省エネ」「節約」「捨てない」といったキーワードが浮かんできます。これらは、景気が悪化し、生活が不安定になるほど求められることではないでしょうか。エコな生活というのは、贅沢をせず、つつましい生活をおくることに重なっているはずなのに、なぜ環境を意識するのに「余裕」が必要なのか。

ここにこれまでの「エコロジー」の矛盾が含まれているような気がしてなりません。「環境対応はコストがかかる」と専門家や企業はいいますが、一方で実際の環境活動というのは、省エネ省資源を追求する「コスト削減活動」が中心のはずなのです。

どこか、おかしくありませんか?