09年度公立校 教員 希望降任223人 過去最多 「主幹」で急増(毎日新聞 10/28)

校長や教頭、主幹教諭など、いわゆる「管理職」に昇進したにもかかわらず、降任を希望する教員が過去最多に登ったという記事ですが・・・。

以前、教師だった父が新任の校長に対して「着任したばかりのあなたが、どうやって我が校の歴史や考えを、新入生や父母に語るのか」と新学期早々にやり込めると言っていたのを思い出してしまいました。

ベテラン教員が若い校長をいじめてどうするんだよ・・・という感想はさておき、教師の世界の難しさは、教師自身が「生涯一教師」と考えていたり、子どもこそが大事といった価値観(当たり前ですが)があることでしょう。

「中間管理職」にあたる主幹教員の希望降任者が全体の半数を超えるそうですが(まぁ母数も多いでしょうが)、記事の中では「なりたい人は少なく、選考試験は校長や教頭から打診されて受験する場合がほとんど。」とも書かれています。

一般教諭のリーダー役として助言を行うが、同僚から「何を偉そうなことを言っているんだ」などと批判されることも少なくないという。

・・・泣けてきます。

主幹教師の位置づけは若干微妙ですが、教壇に立たず、事務処理や他の教師のフォローを行うのであれば、教師である必要はないのではないか・・・そんな気がしなくもありません。
学習塾や予備校であれば、講師とスタッフは分けられているはずです。

思い切って、教師以外の枠組みで考えたほうが良いのではないでしょうか。民間企業からの登用、官公庁からの天下り(笑)など、意外になり手はいるのではないか。もちろん誰でも良いということはないでしょうが、「教師としての資質」が求められる仕事でもないはずです。

そもそも、「昇任」「降任」という考え方が適切なのか、ということもあります。
会社の組織ですら、本来管理職になるのは「昇任」というより「職種転換」と考えたほうが良いのではないかと思いますが、ましてや教員の世界では明らかに違うような気がするのです。

(個人的にはそのあたりの「現場系」「管理系」がかなり線引きされているのが警察や官庁の「キャリア制度」だと思うのですが、同じ公務員でも教員の場合にはそうなっていないのは、結構不思議だったりします。)