おトクな省エネ生活を、はじめよう。

日本経済新聞 2/1)

政界、相撲界、自動車業界に何かと話題の多い週でしたが、今月2月は省エネ月間ということで、経済産業省資源エネルギー庁が出していた全面広告に注目してみます。

イラストがないと分かりにくいのですが、
  えあコン(きつね)
  れいゾウこ(ゾウ)
  ふろミンゴ(フラミンゴ)
  せんタヌキ(タヌキ)
  クるマ(クマ)
といった形で、家電や自動車を洒落混じりで動物に喩え、漫画スタイルで省エネを呼びかける、という内容でした。

もちろんこうした省エネは心がけるに越したことはないし、それ自体はすばらしいと思うのですが、少々つっこみたくなってしまったのも事実。

例えば、お風呂の省エネを考える「ふろミンゴ」が、お風呂から上がるお父さんに呼びかけたのはこんな内容。

「家族みんなが続けて入って、お湯が冷めないようにすれば、1年間で5,920円もおトクなのよ〜」
「えー!!そんなに!!お母さーん、ヒロシ!!続けておフロに入りなさーい。」

・・・・・・

冬は電気代がかかると嘆くお母さんに「えあコン」はこんなアドバイス

「エアコンの設定温度を1℃下げるだけで、1年間で1,170円の節約になるんですよ!!」
「たった1℃でそんなに!!じゃあ、3℃下げて!!」

・・・・・・・・・

ちなみに、この広告で紹介されている取組をすべて実施した場合に、節約できる額は1年間で21,730円になります。(ただし、白熱電球を蛍光ランプに交換するのは数の問題があるので除きます。)

対して、最近話題の「子ども手当て」は満額で一人当たり月26,000円・・・。


・・・省エネを訴えるって難しい、としみじみ思ってしまいました。いや、大切なことなんですよ。大切なことなんですが・・・。


とはいえマクロ的に見ると、オイルショック直後の1973年比で民生部門のエネルギー消費量は約2.5倍。これは産業部門の1.0倍(ほぼ横ばい)、運輸部門の2.1倍を上回ります。何とかしなければいけないのもまた事実。

何か、うまい具合にパラダイムシフトはできないものでしょうか。