日本郵政社長、かんぽの宿一括売却の「一時凍結」を表明

2009年1月30日(第5週)



日本郵政社長、かんぽの宿一括売却の「一時凍結」を表明



asahi.com 1/29)



http://www.asahi.com/business/update/0129/TKY200901290268.html

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正直な話、鳩山総務相が何を言いたいのかがさっぱりわからないのだが、気になったことを二つほど。



鳩山総務相が今年1月上旬、「オリックス宮内義彦会長は郵政民営化の議論にかかわっており、国民に出来レースと疑われかねない」などとして、売却に反対した。



確かに関係しているということを考えると出来レースなのかもしれないが、それは売却金額が「低い」ということだろうか。それとも「高い」ということだろうか。



ニュアンス的には「低い」と思っているらしいが、これは「民間企業」による「入札」である。裏に何があるかわからず、たいした説明責任も果たしていない「官庁の入札」ではない。まぁ官庁の入札であれば、総務相にも多少のおこぼれがあったのかもしれないが、民間企業による入札ではそうしたことがないので噛み付いたのかもしれないが、27社の入札企業の中に、オリックスより高値を示した企業があったというなら教えて欲しいものだ。



ただ、過去2400億円も投じながら、年間40億円の赤字を垂れ流す結果しか生み出せていない事業を109億円で買うというのが、むしろ「高すぎる」出来レースだったということはあるかもしれない。民営化の流れをとめないために、あえて関係者の宮内氏が高値で買い取ったという考え方だ。これは国民というよりも株主への背任になってしまうかもしれない。



他社がどの程度の入札金額を提示したのかはわからないが、施設と雇用の維持という条件を考えると、この不況期にそんな事業を買うほうがよほど覚悟を必要とする。ずるずる先送りにしておけば、税金で解決してもらえるどこぞの公的機関とは違うのだ。



(ちなみに鳩山総務相は「なぜ一括譲渡か」という疑問を投げかけているのだが、きわめてテレビドラマ的に解釈すると、個別譲渡であれば多くの政治家が地元で利権にあずかれるが、一括譲渡ではそれが出来ないから・・・なんてことも想像してしまったりする。)





ところでもう一つ気になったのはこの発言。



「相変わらず国民の理解を得られない出来レースを認めるつもりは全くない」と述べた。



お前のところの総裁に言え。言った人間は離党したけどな。




Goro Sasaki